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世界の医療団元会長 ピエール・ミケレッティ氏 インタビュー続き
先週に続き世界の医療団元会長のピエール・ミケレッティ氏のインタビューです。

先週は人道支援の脱西欧化について話していましたが…

―― 確かに「人道支援の脱西欧化」は理想的かもしれません。でもそれは現実的になかなか難しいのではないでしょうか?例えばフランスでは人道支援の活動に参加するための休暇というものが認められています(“Le congé humanitaire”)。しかし、日本ではそのようなシステムはありませんし、日本からボランティアとして参加している医師たちは人道支援でキャリアを積むことは出来ないと言っています。このことについてどうお考えですか?
 
 世界が変わっているのですから、日本も変わるべきではないでしょうか(笑)もしかしたら今の若者の世代が少しずつ日本社会を変えていくのかも知れません。若者が積極的で、政治的な問題に関心を示せば、社会は変わります。多くの人々が関われば制度は変わっていくものです。

―― 連帯感とでも言うべきものでしょうか?

 そうですね。日本とフランスの大きな違いと言えば、フランスには国外で働く、国外に関心を持つと言うことにおいて歴史があり、文化があると言うことです。植民地を持っていたフランスはその植民地がどういった状況にあるのか、と言うことにおいて情報を得ることが昔から出来たのです。一方でこういった歴史は日本にはありません。あえて挑発するような言い方をすれば、日本は多くのものを輸出しているのですから、今後はモノ以外のものも輸出すべきではないか、ということになりますね。笑

―― 世界の医療団日本支部に対する期待などはありますか?

 現在、日本支部は世界の医療団本部が利用できるもの、という見方が出来ると思いますが、今後は大きな権限を持つ代表団的な存在になってくれるよう望んでいます。NGOの脱西欧化を実現するためには欧米以外の国での代表団が非常に重要な存在になっていくのです。

―― ミケレッティさんは日本人医師らと働いたことはありますか?一緒に働いてみて何か思ったことはありますか?
 
 残念ながら私は日本人医師と働いたことがありません。アジアの国での経験は中国に7ヶ月いたときのことで、その時は中国人の医師たちと仕事をしました。もちろん異なる文化の人々と働くと仕事の仕方や病気の見方について異なる意見が出てきます。でも、その違いを上手く対処することは可能で、またそうすることによって様々な意見を交換することが出来ます。自分の意見が絶対で全員がそれに従うべきだ、と考えさえしなければ上手くいくのです。私はアフリカの人々と上手く仕事をしたことがあるのですが、それが日本やアメリカの人々と上手く行かないはずがないのです。

―― 今までに様々な問題に直面してきたと思いますがそれでもなお、人道支援に関わり続けているのは何故ですが?
 
 確かに私は今まで色々と大変なことを経験しましたが、危機的な状況に陥ったことはありません。
 また、人道支援というものはgive and take の関係です。ボランティアをするということは時間や技術を提供しますが得ることも多いのです。信頼してくれたり、歓迎してくれたり。これは個人的な経験と言う意味ではとても重要なことです。これが人道支援を続ける上での潤滑油とでも言うべきものでしょうか。人道支援では多くのことを学べるのです。
 ボランティアとして様々な国へ行くととても素敵な経験をすることができます。観光客として国を回ると見られないことが多くあるんですよ。異なる文化での子供の育て方や、家族のありかたなど間近で見ることが出来るのです。私はだから今はもう「観光」は出来ません。「観光」が良いか悪いかということではなく、20年間人道支援をしてきて得た感覚でしょうね。
 コロンビアのボゴタに行ったときのことです。ボゴタからさらに田舎の方で行われていたミッションを見に行ったのですが、ボゴタから4日間ボートに乗りました。細い川に大きな木々、そしてそこにすむインディアンたち。そこの暮らしは2世紀ほど昔の生活のままで、それを実際に目にすることが出来たのは夢のようでした。素晴らしい経験です。このような経験をアフリカや南米でもしました。初めてチベットに行ったときも素晴らしいものを見ることが出来ました。1985年に行ったのですが、私が着いたその日、初めて中国政府がチベットの正月を祝う許可を出した日だったのです。多くのチベットの人々が嬉しそうに山から降りてきて、お祝いをしていました。色とりどりのお祭りで、トルコ石をつけた女性、幸せそうな表情。信じられない経験でした。人道支援で得るものは本当に大きいんですよ。現場から帰ってくるのが大変です。笑

――どうもありがとうございました。
こちらこそどうもありがとう。

☆☆☆
以上、ミケレッティ氏へのインタビューでした。
とっても気さくな方で、仕事で日本に来たものの、日本の滞在を楽しんでいるようでした。安く土産が買えるデパートはどこ?なんてスタッフに尋ねていました。笑
2009/07/23(Thu) | インタビュー | トラックバック(-) | コメント(0) | page top↑
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