スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--) | スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) | page top↑
映画「沈黙を破る」
こんにちは。広報インターンの大西です。

今日も、私の最近観た映画をご紹介したいと思います。
長年にわたりイスラエル・パレスチナを撮り続けてきた土井敏邦監督のドキュメンタリー作品「沈黙を破る」。
今年に入って行われたイスラエル軍によるガザ侵攻は世界中から非難の的となりましたし、パレスチナ市民の犠牲者に対する支援には世界の医療団も関わっています。それを日本人の監督はどのように取材しているのか、興味があって観に行きました。

090617.png

(「沈黙を破る」公式ホームページより)

私には、和解とはなんだろう、ということを非常に考えさせられる映画でした。
カメラはパレスチナ・イスラエル両方の人々を映し出します。
パレスチナ側は、2002年にイスラエル軍に包囲されたバラータ難民キャンプと、侵攻され破壊されたジェニン難民キャンプ。
狭い難民キャンプの中におしこめられ、職もなく、精神的な重圧と戦う男性。
カラシニコフのおもちゃを使い「イスラエル兵ごっこ」をし、殉職したパレスチナ青年の写真をペンダントにする男の子たち。
丸腰のパレスチナ人をイスラエル軍は容赦なく銃撃し、キャンプにミサイルを落とします。
攻撃後の病院は、苦しむ怪我人や泣き叫ぶ家族が入り乱れ、本当に混沌とした状況でした。
イスラエルはパレスチナ人が自爆テロを行うことを非難しますが、彼らがおしこめられ、過度の恐怖や緊張、攻撃への悲しみや憤りの中で生きなければならないという状態で、本当にテロを防ぐことができるのかというのは疑問を感じずにはいられません。

一方で、その攻撃を行っている兵士たちはどのような思いを抱いているのか。
元イスラエル軍の兵士たちが行った「沈黙を破る」という写真展、そして彼等の活動が紹介されます。
イスラエルは徴兵制があり、10代後半から20代前半の若い男女が兵士となって占領の現場に送り出されますが、パレスチナ人に対する自分たちの加害行為に疑問を感じるようになる元兵士は多いといいます。彼らも、人権や人道の大切さを学校などで教えられ、普通に育ってきた普通の若者。しかし、軍服を着て、銃を手にし、上官の命令に従ううちに、暴力や残虐な行為に対して感覚が麻痺してしまうのだと一人の青年が言っていました。
多くの元兵士が、退役後、軍にいた自分と通常に戻った自分を切り離して考えようとし、「沈黙」を選ぶのに対し、「沈黙を破る」の活動は兵士自身に、そしてイスラエルの人々に事実を直視させようとします。
しかし、イスラエルの政治家や大人の中には、現場での非人道的な加害行為を直視できない人もたくさんいる。「沈黙を破る」の活動への非難もあるそうです。
「占領」がいかに構造化され、いかに様々な問題が不可視化されていることか。
イスラエル側も、パレスチナ側も、憎しみの連鎖に飲み込まれてしまっている。
こんな両者が、どうしたら和解できるんだろう・・・自問せずにはいられません。
ちょうど一昨日、イスラエル政府が和平方針を発表したとのニュースがありましたが、パレスチナ側は反発しているそうです。とても根の深い問題だと思います。

そんな中でも、「沈黙を破る」勇気を持ったイスラエルの元兵士たちの活動は、「和解」への何らかの突破口を開くことができるのではないでしょうか。
そんな希望を垣間見ることができました。

東京(東中野)での上映はつい先日終わってしまいましたが、関西方面ではこれから上映する映画館もあるようです。ぜひ多くの人に見ていただきたいです。

「沈黙を破る」
シグロ 2009年 130分
監督・撮影・編集 土井敏邦
http://www.cine.co.jp/chinmoku/

参考URL 
Breaking the Silence(沈黙を破る)ホームページ(英語)
http://www.shovrimshtika.org/index_e.asp

世界の医療団プレスリリース「ガザ地区緊急支援」(2009年2月19日)
http://mdm.or.jp/news/news_detail.php?id=258#

2009/06/17(Wed) | おすすめの本・映画 | トラックバック(-) | コメント(0) | page top↑
コメント
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

前のページ ホームに戻る  次のページ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。